Daily report for 14 November 2024

UN Climate Change Conference Baku - November 2024

適応に関する交渉では、激しい論議が続き、実施のための補助機関議長が仲裁に乗り出した。資金に関する閣僚級ダイアログでは、今回の会合で決定されるべき新しい資金目標を議論したが、意見の隔たりの幅は大きかった。

資金

新しい集団数量目標(NCQG):パリ協定締約国会議(CMA)の非公式協議で、共同議長のZaheer Fakir (UAE)は、文書草案の改訂版を提示した、以前のバージョンよりさほど短くなっていないと認めた上で、追加の議論が役立つ分野もあるが、それは重複箇所削除という共同議長の責任範囲を超えていると指摘した。G-77/中国は、共同議長に対し、非公式協議で実質的な審議を行う前に、さらなるスリム化の情報について同グループと協議するよう求めた。

多数の先進国は、水曜日の非公式議論の不参加に苛立ち、権利及び透明性に関する表現など、文書を合体できる分野を指摘した。この会議は、G-77/中国での調整作業のため、中断された。

決定書1/CMA.5のパラグラフ97に規定するグローバルストックテイク(GST)の成果実施に関するダイアログ:SBI非公式協議の共同進行役は、Patrick Spicer (カナダ)が務めた。各国は、このダイアログのスコープ及びモダリティを記載する非公式ノートに対する意見発表を続けた。

スコープに関し、このダイアログでは全てのGST成果の実施、特に実施手段の議論で、着地点を探ろうとする動きがあり、独立中南米カリビアン諸国連合(AILAC)、小島嶼国連合(AOSIS)、後発開発途上国(LDCs)は、重要な実施手段としての資金は別に扱うべきだと述べた。インドは、スコープを広くとれば、資金への関心が薄められるのではないかと懸念した。EU、環境十全性グループ(EIG)、英国、米国は、既存のマンデートの対象になっていない全てのGST成果に対応したいと希望し、米国は、これはある程度の成果の制約になると指摘した。

EU、EIG、英国、米国は、NCQGをダイアログのスコープから外すよう求め、これはGSTの成果ではないと述べた。有志開発途上国(LMDCs)、アラブ・グループ、エジプトは、NCQGの重要性を強調、GSTでも言及していると指摘した。

モダリティに関し、フィリピン、ノルウェー、その他多くのものは、「ミニGST」を作ることに警告した。EIGは、閣僚級の審議にかけるスリム化オプションを出すよう求めた。ノルウェー及び英国は、ハイレベル・ダイアログは考えていないとし、LMDCs及び英国は、多くのインプットを得る必要はないと述べた。

共同進行役は、非公式ノートを改定する予定。

気候資金に関する第6回ハイレベル閣僚級ダイアログ:事務局長のSimon Stiellは、この義務化イベントの開会を宣言し、開発途上国の直面する課題に端を発する、アクセス可能で予見可能な資金供与が必要だと述べた。この会合では、多様なグループ及び諸国が下記のステートメントを発表した:

  • AOSISは、小島嶼開発途上国(SIDS)及びLDCsは「曖昧で複雑な(opaque and convoluted)」気候資金の組織構造をナビゲートするのに苦労しているとし、基金間での調整がなく、不要な障壁を作り出していると強調した。
  • EUは、資金貢献者の基盤を、新興経済国など、資金貢献が可能な全ての国にまで広げ、革新的な資金貢献者にも働きかける必要があると強調し、G20の下で開始された気候変動に対する世界的な資金動員のタスクフォース(Task Force for the Global Mobilization Against Climate Change)を指摘した。
  • 中国は、先進国はそれぞれの義務を果たし続けなければならず、気候資金の動員も主導しなければならない、NCQGは南―南の協力で自主的に供与される資金支援と相互に強化し合う必要があると強調した。
  • スウェーデンは、自国は地球環境ファシリティ(GEF)及び緑の気候基金(GCF)に対し、国民一人当たりでは最大の寄付額を提供していると指摘し、GCFの第2回資金補填には7億6300万米ドルを、損失損害基金には1900万米ドルを約束(pledge)すると発表した。
  • コロンビアは、緩和で進捗がなかったことから、損失損害への対応に多額の資金を投資する必要があるとし、開発途上国では財政に余裕がなく、公正な移行が妨げられていると強調した。
  • ソロモン諸島は、化石燃料補助金の問題について、緩和作業プログラム及びパリ協定第2条1c項 (資金フローの調整)の議論の中で、取り扱うよう求め、この問題は1.5℃目標を活かしておくうえで、極めて重要だと強調した。
  • AILACは、第2条1c項の議論においては、国際金融システムの改革を促進するべきだとし、これにより、開発途上国はさらなる経済不安にさらされることがなくなると述べ、資金アクセスでのボトルネックを克服するカギは資金への直接アクセスを可能にすることだと強調した。
  • ドイツは、「化石燃料の時代は終わった」というメッセージを金融市場に発信する必要があると強調、多国間開発銀行の貸出能力を引き上げ、汚染者負担原則を確保するための料金徴収など、革新的な資金源に働きかけることも必要だと強調した。
  • 米国は、1千億米ドル目標は貢献可能な全ての国の参加を得たものではなかったと指摘し、新しい目標では、資金貢献者の基準にとらわれない実践的な方法、パリ協定第9条(資金)の規定にも沿う方法を取ることで、これを解決できると述べた。
  • カナダは、全ての行動者が気候に優しい投資を積み上げることで、NCQGを世界的に多層な投資活動にする必要があると強調した。

緩和

緩和野心及び実施作業プログラム(MWP):補助機関(SBs)の下の非公式協議の共同進行役である、Ursula Fuentes (ドイツ)及びMaesela John Kekana (南アフリカ)は二者間協議をベースに作成された非公式ノートへの意見発表を求めた。LMDCsは、アフリカン・グループ及びアラブ・グループの支持を得て、このノートの作成に向けた努力を歓迎する一方、これを議論の土台とすることには反対し、この文書草案への期待感について、さらなる意見発表を提案した。共同進行役らは、組織構造や追加要素に関する締約国の期待について、ガイダンスを求めた。

組織構造に関し、LMDCsは、次を区別する文章を求めた:将来のグローバル・ダイアログ及び投資中心のイベントに関するガイダンス、並びに将来的な文書提出要請に向けての手順上のアレンジなど、意見の一致が見られた要素;及びGSTに対するハイレベルなメッセージなど、意見が分かれた問題。アラブ・グループは、これまでの決定書と合致する要素と新しい要素の区別も求めた。

実質的な内容に関し、LMDCs及びアラブ・グループは、次を強調した:題目の選別での締約国主導の特性強化;パネルも含め、先進国及び開発途上国をバランス良く代表する;分科会の利用廃止。アラブ・グループは、先進国による資金の供与及び技術移転を評価するよう求めた。韓国は、過去のMWP決定書への逆行に反対し、GST成果の緩和要素の議論が将来のダイアログでの他の要素の議論に予断を加えるものではないと指摘した。

非公式協議は、夜も続けられた。

NDCの機能に関する追加ガイダンス:CMA非公式協議の共同進行役であるSin Liang Cheah (シンガポール)は、非公式ノート作成の委任を要請した。

チリは、アフリカン・グループ、ノルウェー、ロシア、インドの支持を得て、NDCsで十分な経験が積まれ、第2回のGSTが終了する2029年までの審議中断を支持した。EU、英国、オーストラリアは、同意せず、近くガイダンスが必要になると指摘した。日本は、ガイダンスは2030年のNDC文書提出に先立つ、2028年までに必要になると示唆した。アフリカン・グループは、この議題項目での「文書なし」オプションを希望し、GRUPO SUR及びアラブ・グループは、NDCs、及びそのガイダンスには、適応、損失損害、実施手段のほか、緩和も含まれることを想起した。

NDCの機能及びガイダンスの適用に関する意見対立は、全てのものが認めていたが、LMDCs及びアラブ・グループにとり、このことは文書作成が時期尚早であることを意味した。EU、スイス、米国、オーストラリア、カナダは、多様な意見を非公式ノートにまとめるよう提案した。

締約国は文書作成の委任で合意できなかった。

国際航空輸送及び海上輸送で使用される燃料の排出量:SBSTA非公式協議の共同進行役であるJakob Wiesbauer-Lenz (EU)及びPacifica Achieng Ogola (ケニア)は、科学的技術的助言のための補助機関(SBSTA)の結論書草案への意見発表を求めた。締約国は、次のパラグラフで合意できなかった:今会合における国際民間航空機関(ICAO)及び国際海上輸送機関(IMO)の代表の出席を認める;両機関に対し、両者の目標案が開発途上国に与える影響を評価するよう要請する;共通するが差異のある責任の原則への言及。締約国は、SBSTA 61はこの問題を審議し、SBSTA 62でも審議を続ける予定であるとの手順上の結論書で合意した。

クリーン開発メカニズム(CDM)の問題:SBSTA非公式協議の共同進行役であるKarolina Anttonen (フィンランド)及びAlick Muvundika (ザンビア)は、SBSTA結論書草案及び京都議定書締約国会議(CMP)の決定書草案を提出し、次に関する意見発表を求めた:CDM活動停止の時間枠;CDM信託基金から適応基金などへの基金の移行。事務局は、CDM信託基金の年度末で予想される残高や、第6条4項メカニズムへ移行するため提出されたCDM活動の件数など、水曜日に締約国が提起した質問に対し、回答した。

AOSIS、EU、AILAC、その他の締約国は、CDM活動の停止時期を可能な限り早期の日付に設定することを支持し、「またはその後の日付or any other later date()」という表現の削除を提案した。LMDCs、アラブ・グループ、ブラジルは、CMP 20でもこの問題の審議を続けることを希望した。さらに、ブラジルは、CMP決定書草案の削除を求めた。

基金の残高をどこに移行するかでは、意見が異なり、大半の締約国は、適応基金への移行を支持、少数の締約国は、これに加えて、キャパシティ・ビルディング、及び第6条の制度構成策定のため、基金を利用するよう求めた。

共同進行役は、文書草案を改定する予定。

適応

適応委員会の報告書:SB非公式協議では、Geert Fremout (ベルギー)が共同進行役を務めたが、再度、協議は中断し、今後のプロセスの進め方が議論された。EU、EIG、AILAC、AOSIS、オーストラリア、米国、カナダは、共同進行役の草案が配布されたのは会合直前であったとして嘆き、これに関する実質的な審議に入る前に、レビューするので、会議を短時間中断することを求めた。アフリカン・グループは、これに反対し、共同進行役にはもともと文書作成の委任がされていなかったとし、二者間協議がなかったことへの失望感を表明した。事務局の法律担当は、共同進行役には自身の権限で文書を作成することができると述べ、これに参加するかどうかは、各国の決めることだと説明したが、意見の不一致は続いた。

共同進行役らは、SB議長らと協議する予定。

適応委員会の進捗状況、効果性、実績のレビュー:SB非公式協議では、Lina Yassin (スーダン)が共同進行役を務めた。締約国は、アフリカン・グループ、アラブ・グループ、及びLMDCsが提出した会議室ペーパー(conference room paper)を草案文書の土台とするかどうかで意見が分かれた。オーストラリアは反対し、事務局に対し、会議室ペーパーの法的な立場について書面で説明するよう要請した。EUは、手順上の問題に関するオーストラリアの発言を支持し、CMAが従うべきレビューのモダリティの決定は構成機関に委ねるべきではないと指摘した。

締約国は、追加審議の時間的余裕はないとして、作業の状況を説明する手順上の結論書を採択し、SB 62での追加審議に向け、インプットとなる文書の提出を招請することで意見が一致した。

国別適応計画(NAPs):SBI非公式協議の共同進行役であるAntwi-Boasiako Amoah (ガーナ)は、前回の会合が意見対立のままで終わったと指摘、SBI議長のNabeel Munirは、この重要項目での合意を促した。ハドルが行われた後、G-77/中国は、共同進行役に対し、非公式ノートに基づく決定書草案の作成を委任することに同意、次を要請した:NAPsの策定及び実施に対する実施手段の供与は先進国の義務であると明記する;適応資金における顕著なギャップの存在を認める;適応資金の供給者としての民間部門の役割には言及しない。日本及びニュージーランド、その他は、文書草案には非公式ノートだけでなく、この部屋での意見表明も記載するべきだと述べ、さらに、適応資金については他の議題項目でも既に議論されており、NAP決定書で言及する必要はないと強調した。

共同進行役らは、文書草案を作成する予定。

損失損害

気候変動の影響に伴う損失損害のワルシャワ国際メカニズム執行委員会、及びサンチャゴ・ネットワークの合同年次報告書:SB非公式協議の共同進行役であるFarhan Akhtar (米国)は、議論すべき題目に関する締約国の提案を記載する非公式ノートを提示し、これは交渉文書ではないことに留意した。G-77/中国、EU、米国は、損失損害を扱う組織間の相互補完性、アクセス性、アウトリーチなど、特定の項目に関しては、文書草案の作成を共同進行役に委任することを支持、他の項目に関しては、非公式な非公式協議で議論することを提案した。YOUTH NON-GOVERNMENTAL ORGANIZATIONSは、たとえば知識交換プラットドームへの参加を認め、資金を供与することなどを通し、子供、若い専門家、及びグループなどの関連プラットフォームへの参加を改善するよう促した。

非公式な非公式協議で議論が続けられる。

その他の問題

技術移転に関するポズナニ戦略プログラム:SBI非公式協議で、共同進行役のDuduzile Nhlegenthwa-Masina (エスワティニ)及びStig Svenningsen (ノルウェー)は、次のオプションを示す非公式ノートを提示した:戦略プログラムの審議を終了する;技術実施プログラムの運用開始時点で、審議を終了する;もしくは、技術的なニーズ評価の結果を実施可能にする、新しいフェーズの戦略プログラムの策定を、GEFに要請する。

G-77/中国は、現時点でのプログラムの審議終了に反対し、LDCs及びアフリカン・グループは、新しいフェーズの策定を希望、ブラジル、日本、オーストラリア、カナダは、作業が重複する可能性があると警告した。多数の先進国は、GEFカウンシルに意思決定の権限があると強調した。

非公式な非公式協議で議論を続ける予定。

公正な移行の作業プログラム:SBコンタクトグループで、共同議長のKishan Kumarsingh (トリニダードトバゴ)は、非公式ノートへの意見発表を求めた。オーストラリアは、女性及び女子の権利など、人権への言及を意味のある形で取り入れる必要があると強調した。英国及び米国は、公正な移行と1.5℃目標とのリンクを記述することが重要であるとし、GSTの実施による緩和野心など、緩和野心の重要性を強調した。米国は、公正な移行に関する序文のパラグラフにおいて、ユニラテラルで貿易制限的な措置に関する決定書1/CMA.5 (GST 1)のパラグラフ154への言及に反対した。英国は、この作業プログラムの下で開催されたダイアログの結論について、次を認識するよう提案した。

  • 化石燃料からの移行に関する社会経済的な機会;
  • 教育及び技能の開発の重要性、並びに適切な雇用及び給与の確保の重要性;
  • 集団交渉などの労働者の権利、及び公正な移行を確保する上で、政府、ビジネス、労働組合の相互協力が果たす役割。

G-77/中国は、議事進行上の問題を提起、それぞれの立場の協調が図れるよう、コンタクトグループ会合の中断を求めた。

GSTプロセス全体の手順及びロジスティックの要素:SBSTAの非公式協議の共同進行役は、Thureya Al Ali (UAE)及びPatrick Spicer (カナダ)が務めた。締約国は、決定書の要素を箇条書きにしたスリム化非公式ノートに関するコメントを発表した。

クロスカッティング問題に関し、GRUPO SUR、アフリカン・グループ、LMDCsは、国際協力への言及を求め、GRUPO SUR及びLMDCsは、条約の原則への言及も求めた。

技術評価の題目分野に関し、GRUPO SUR及びグレナダは、損失損害への言及を求め、グレナダは、公正な移行及び海洋の記述も求めた。LMDCs及び米国は、決定書19/CMA.1 (GST関連問題)において、この分野の定義づけがなされていると述べた。英国は、将来のGSTsでの新たな問題への対応を制約しかねないと警告した。

技術的評価のタイムラインに関し、GRUPO SURは、「適切な政治的議論(proper political discussion)」が必要であるとし、技術評価と政治的な議論を重ねる必要があると述べた。グレナダは、実務面を調査する必要があると述べた。

ジェンダー:SBI非公式協議で、共同進行役のMarc-André Lafrance (カナダ)及びRuleta Thomas (アンティグアバーブーダ)は、新しい文書草案を提示し、締約国の追加審議が必要なパラグラフとして、資金、表現、用語に関するパラグラフを指摘した。

午後、締約国は、意見の一致の可能性が高いパラグラフに焦点を当てて議論した。ジェンダーの構成報告書(FCCC/CP/2024/4)に留意するとのパラグラフについて、エジプトは、進捗の無さが続いているとの表現の削除を求めたが、EIG、EU、AOSISは反対した。序文のパラグラフについて、エジプト及びインドネシアは、「ジェンダーの多様性(gender diversity)」」という表現を括弧書きにするよう要請、「先住民(Indigenous Peoples)」は、「先住コミュニティ(Indigenous communities)」への置換を要請した。

研究及び組織観測:SBSTA非公式協議の共同進行役は、Patricia Nyinguro (ケニア)及びFrank McGovern (アイルランド)が務めた。締約国は、新しい草案をパラグラフごとにレビューした。

LMDCsは、観測データは気候変動に関する政府間パネル(IPCC)による最善の科学情報提供という作業にとり重要であるとの記述に異議を唱え、このデータはIPCCだけを利するものではなく、そしてIPCCだけが最善の科学情報を提供するわけでもないと指摘した。「to the work of IPCC(IPCCの作業)」の前に「including(を含める)」を入れ、最善の科学情報への言及を削除する妥協案で合意した。

締約国は、2024年が記録上最も温暖な一年になろうとしており、歴史的及び現在も進行している人為的な温室効果ガスの排出を原因とする長期の温暖化傾向を反映しているとの表現について、再度議論した。LMDCsは、これは科学的な知見を正しく表現しており、「警告主義者(alarmist)」と解釈されることを防ぐと述べた。LMDCsは、長期の温暖化の原因は「産業革命前から現在までの累積排出量(cumulative emissions from pre-industrial times until now)」であるとの記述も求めた。

気候エンパワーメント行動(ACE)の問題:SBI非公式協議の共同進行役は、Nathalie Flores González (ドミニカ共和国)及びArne Riedel (ドイツ)が務めた。締約国は、前夜の非公式な非公式協議では少数のパラグラフについて合意したと報告した。WOMEN AND GENDERは、「良い雰囲気になった(the good vibes in the room)」としてこれを祝し、非公式な非公式協議へのオブザーバーの参加容認に感謝し、これをUNFCCCプロセス全体に広げて欲しいと要望した。

この非公式な非公式協議の結果を基に、次の7件のパラグラフで合意がなされた:過去及び将来のイベント、文書提出、報告書;社会の全てのものに気候行動参画の力を与える(empowering);政策決定にACEの要素を組み込む。

ACE作業プログラムの中期レビューに関する文書提出について、締約国は、3つのオプションを提案した:ACEの実施と関係する支援の多面性を強調する、これには、課題やギャップ、改善点、その他必要とされる情報を含める。このパラグラフ、及び残りの3つのパラグラフについては、非公式な非公式協議での議論を続ける。

事務管理上、資金上、制度上の問題:SBI非公式協議の共同進行役は、Lenneke Ijzendoorn (オランダ)が務めた。締約国は、COP決定書草案及びCMP決定書草案で合意した。事務局は、国連監査理事会の推奨案に応えて、会合第2週に、各国の代表団の長を招請して、次の2か年予算案に関する対面式ブリーフィングを開催すると発表した。

廊下にて

木曜日はハドルの一日であった。どの交渉も厳しく、調整のための中断が頻発した。新しい資金目標の議論は非公式な非公式協議やグループでの協議に移り、第2週まで、この状態が続くのではないかと言うものもいた。あるオブザーバーは、このような動きを歓迎し、「先進国は、オブザーバーたちの前で話すことがあったとしても、人権問題なら喜んで話すが、金額は話したがらないのだから」と述べた。

適応の交渉でも行き詰まりが見られ、締約国は、作業手順に関し、法的な助言を頻繁に求めていた。SBI議長のNabeel Munirの熱情的な懇願は、それなりの効果があったようで、各国は、国別適応計画に関する新しい文書草案の作成を共同進行役に委ねることで合意した、とはいえ、この草案に何を入れるべきかでは、意見が全く異なっていた。

多くのものは、GSTダイアログは「二つのストックテイクの間でのストックテイクのストックテイク」であってはならないと繰り返したが、一部は、これを少数のイベントと解釈し、他のものはダイアログのスコープの絞り込みを希望した。このような行き詰まりが続くせいか、会場ではカバー決定書の作成がささやかれていた。カバー決定書は義務を伴わないことから、行き詰まった問題の置き場所として、「利用しがちな方策」である。

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