Daily report for 16 November 2017
Fiji / Bonn Climate Change Conference - November 2017
フィジー/ボン気候変動会議は木曜日も続けられた。午前中、COP及びCMPのコンタクトグループ及び非公式協議が開催された。この日一日中、COP議長は、未解決の問題数件に関する協議を行ったほか、合同のハイレベル・セグメントも続けられた。
COP / CMP
資金関係問題:COP 23/CMP 13のLuke Daunivalu議長は、資金関係問題に関するCOP/CMP合同コンタクトグループの議長も務めた。
COPの問題に関し、同議長は、COP資金の小項目に関する審議を、午後1時までに終わらせるよう、締約国に勧めた。SCFに関係する問題について、同議長は、議長による二者間協議の続行を提案した。GCF及びGEFへのガイダンスに関し、同議長は、Tosi Mpanu-Mpanu (コンゴ民主共和国)及びStefan Schwager (スイス)を共同進行役とする協議の続行を提案した。協定9.5条(事前資金の透明性)の情報に関し、同議長は、Outi Honkatukia (フィンランド)及びAndrés Eduardo Mogro Zambrano (エクアドル)が共同進行役を続けることを提案した。
全ての締約国は、COP 23議長への支持を表明した。フィリピンはG-77/中国グループの立場で発言し、議長に対し、G-77/中国グループ全体との二者間協議及びG-77/中国の主要なグループ内グループとの二者間協議の両方を確保するよう求めた。多数のグループが、協議のタイミングを明確にするよう求め、中国は、協定9.5条に関する小項目とAPAの下で現在行われている議論とのリンクを指摘した。Daunivalu議長は、このリンクを認めるとともに、締約国に対し、午前中に全ての問題での進捗を図るよう勧めた。
協定9.5条について、ノルウェーは、技術的なレベルでも政治的なレベルでも議論を行うよう促した。Daunivalu議長は、共同進行役の指導力の下、進捗が図られることを希望すると表明、残された問題は二者間協議で解決できるのではないかと述べた。エクアドルはLMDCsの立場で発言し、協定9.5条問題での進展は、APAでの協議次第であると述べ、締約国が協議にあたる用意ができるまで、議事を進行するのが有用かどうか、疑問を呈した。各国代表団の指導者レベルでの協議が続けられた。
GEFの報告及びGEFへのガイダンス:非公式協議ではSchwagerが共同進行役を務め、改定された決定書草案に焦点を当てて議論した。締約国は、文章案を提示し、特にパラグラフとしては次のことを志向した:GEFに対し、資金提案の考察及びレビューにおいては、GEFの方針及び手順の順守を確保するよう要請する、または第7次の資金補充期間において気候プロジェクトを支援するよう要請する;透明性のためのキャパシティ・ビルディング・イニシアティブ(CBIT)の運用を開始し、GEFに対し、全ての開発途上国、特にLDCsおよびSIDSに対し適切な資源を支援(assist)/提供(provide)し、CBITの資源へアクセスできるようにするよう、推奨(encouragement)/要請(request)する。
締約国は、GEFに対し、全ての開発途上国を支援するため、第7次資金補充期間におけるグラント(grants)及び譲渡的融資(concessional funding)では、GEFが設定した方針の実施継続を要請するとのパラグラフで合意した。
Schwager共同進行役は、締約国が全てのパラグラフのレビューを終了できなかったことを指摘し、締約国に対し、締約国間で協議することを提案、COP 23議長は、非公式協議のための時間を追加する可能性も含め、今後の進め方を決定すると指摘した。午後、非公式な非公式協議が続けられた。
GCFの報告及びGCFへのガイダンス:非公式協議ではMpanu-Mpanuが共同進行役を務め、締約国は、改定された決定書草案の文章について議論した、Mpanu-Mpanu共同進行役は、この文書について、締約国間で意見が一致した点をバランスよく反映すべく、再度記述し直したものだと述べた。締約国は、理事会(Board)に対し、全ての開発途上締約国がGCF経由で利用可能な全ての資金調達手段へのアクセスを確保することを要請するパラグラフについて、短時間、議論した。さらに締約国は、GCFに対し、基金の資産をパリ協定に適合させることを推進するため、理事(trustee)が行うイニシアティブ活動に関し、COPに報告するよう要請するパラグラフを追加するかどうか議論したが、合意しなかった。
締約国は、決定書草案をCOPでの審議に向け付託することで合意した。
適応基金関係問題:適応基金理事会の報告:Daunivalu議長は、一部の項目は政治レベルの参画を必要としており、二者間協議を午後に開始すると述べた。さらに同議長は、技術的な問題の一つは非公式協議で解決できる可能性があると指摘した。バハマは、技術的な問題を午後1時より前に解決できるか疑問を表明した。
マラウィはアフリカングループの立場で発言し、自分たちのグループとの協議を求めた。Daunivalu議長は、午前中に解決していない問題は午後の二者間協議で取り上げる予定だと述べた。
廊下にて
木曜日、交渉は、「地下(underground)」に潜った、代表団の長及び閣僚たちは、二者間協議のため、小走りに動き回っていた。資金の交渉担当者は、午前中、残された問題を話し合うため姿を現し、非公開の会場の閉ざされた扉の後ろに姿を消した。APAプレナリーは中断されたままであり、議長の協議では、次の問題が中心となった:9.5条、適応基金、資金常任委員会、及び「多少意外であった(somewhat unexpected)」損失と被害関係の提案。
交渉の進捗状況が外部に公開されないまま推移したため、今後のCOPs開催場所の憶測に目が向けられた。オブザーバーの間では、COP 25の開催場所について、ブラジル、アルゼンチン、ジャマイカという説が流れた。COP 26については、トルコとイタリアの両国が、それぞれのハイレベル ステートメントの中で手を挙げていたが、ステートメント自体は、ほとんどだれもいないホールのモニターからも響いていた。翌日のCOP 23最終日に注目し、長い夜となる可能性に目を向けた参加者からすると、将来のCOPsというのは、かなり遠い話のように思えたのかもしれない。
ENBサマリー及び分析: フィジー/ボン気候変動会議の Earth Negotiations Bulletinサマリー及び分析は、2017年11月20日月曜日に右記のURLに掲載予定:http://enb.iisd.org/climate/cop23/enb/