Daily report for 3 December 2014
12月3日水曜日午前中、COP20及びCMP10のプレナリーが再開され、議題項目について議論した。ADP議題項目3に関するコンタクトグループは、会合と並行して適応と資金の要素を検討し、適応の結論が出たところで緩和について議論した。
午後、ADPコンタクトグループは、強化された行動のためのダーバン・プラットフォーム推進に関する文書案を検討した。COP/CMP合同コンタクトグループも会合を開き、クリーン開発メカニズム(CDM)に関係する問題を議論した。SBI及びSBSTAの下の議題項目では、一日を通して、非公式協議が開催された。
COPプレナリー
作業構成:将来会合の日付と場所:Victor Muñoz (ペルー)は、アフリカ地域で開催予定のCOP22/CMP 12、及びアジア太平洋地域で開催予定のCOP 23/CMP 13の日付と場所に関し締約国と協議する。
技術の開発と移転及び技術メカニズムの実施:技術メカニズムと条約の資金メカニズムとのリンク:Carlos Fuller (ベリーズ)とElfriede More (オーストリア)が、非公式協議の進行役を務める。
資金関連問題:COP 20議長のPulgar-Vidalは、本議題項目を提起し、締約国に対し、次の小項目を議論するよう求めた:長期気候資金;資金常設委員会(SCF)、GCF、及びGEFの報告書;資金メカニズムの第5回レビュー。
長期気候資金及びSCF報告書に関するコンタクトグループでは、Tosi Mpanu Mpanu (コンゴ民主共和国) とDany Drouin (カナダ)が共同議長を務める。
GCF及びGEFの報告書、並びに資金メカニズムの第5回レビューに関するコンタクトグループの共同議長は、Ayman Shasly (サウジアラビア) とStefan Schwager (スイス)が務める。
GCFに関し、ザンビアは、資金払い出しの直接アクセス法性、及び各国国内組織の認定及び支援の議論を早めるよう求めた。
Climate Justice Now! (CJN!)はENGOsの立場で発言し、「ブラウンからグリーン(brown to green)」への経済変革を達成するため、途上国のニーズを議論することを求めた。
ビジネス及び産業NGOs (BINGOs)は、信頼性と透明性のあるMRVを確立し、重複計算を回避することの重要性を強調した。
ウルグアイは、地球規模変動研究の米州研究所(Inter-American Institute for Global Change Research)はUNFCCCと協力する用意があると述べた。
エジプトはアフリカングループの立場で発言し、長期気候資金は年間1千億米ドルに留めるべきではないとし、資金源や予見可能性、適切性、安定性、さらには2℃以下に抑えるために必要な資金規模を実現する方法の議論を含め、資金の戦略手法を議論するよう求めた。
パナマは、適応基金の利点活用を提案した。
長期気候資金:COP 20議長のPulgar-Vidalは、締約国に対し、2014年の長期気候資金に関する会合期間中ワークショップのサマリー(FCCC/CP/2014/3)を検討し、将来のワークショップの計画対するガイダンスを提供するよう求めた。
SCF報告書:SCF共同議長のStefan Schwager (スイス)とDiann Black-Layne (アンティグア・バーブーダ)は、報告書(FCCC/CP/2014/5 and Add.1)を提出した。
COPに対するGCFの報告書及びGCFに対するガイダンス:GCF理事会共同議長のAyman Shasly (サウジアラビア)は、報告書(FCCC/CP/2014/8)を提出した。
COPに対するGEF報告書及びGEFに対するガイダンス:GEFのChizuru Aokiは、報告書(FCCC/CP/2014/2 and Add.1)を提出した。
資金メカニズムの第5回レビュー:COP 20議長のPulgar-Vidalは本項目(FCCC/CP/2014/5 and CCC/CP/2013/INF.1)を提起した。
条約17条の下での締約国提案の考察:本項目(FCCC/CP/2009/3-7 and FCCC/CP/2010/3)は閉会プレナリーにおいて議論される。
条約15条推進のための締約国提案の考察:ロシアの提案:非公式協議の進行役は、Antonio García (ペルー)とAugusto Cabrera Rebaza (ペルー)が務める。
パプアニューギニア及びメキシコの提案:Antonio García (ペルー)とAugusto Cabrera Rebaza (ペルー)が非公式協議を行う。
事務管理、資金、組織・制度に関する問題:UNFCCCプロセスでの意思決定:COP 20 Tomasz Chruszczow (ポーランド)は、SB 40におけるこの問題の協議について報告し、信頼を築くには協議することが重要だと述べた。同代表は、公式成果の必要性に関する共通見解はなかったと述べた。
COP20議長のPulgar-Vidalは、コンタクトグループの設置を提案した。サウジアラビア、EU、インド、イラク、中国は、非公式協議を希望したが、ロシアは反対した。ロシアは、決定書草案(FCCC/CP/2014/CRP.1)を提起し、パリ会議に向けた交渉の重要な転機であると指摘した。有志の締約国は、今後の進め方に関し非公式に協議する。
その他の問題:教育及び啓発:ポーランドは、COP 20における教育及び啓発に関する閣僚宣言に向けたポーランドとペルーの合同イニシアティブについて、概要を説明した。同代表は、この議題項目をその他の問題に含めるよう求めた。
メキシコ、EU、ドミニカ共和国はこのイニシアティブを歓迎した。COP 20議長のPulgar-Vidalはこの問題に関し協議する。
CMPプレナリー
クリーン開発メカニズム (CDM)に関係する問題:CMP 10議長のPulgar-Vidalは、この項目 (FCCC/KP/CMP/2014/5)を提起した。CDM執行理事会(EB)議長のHugh Sealy (バルバドス)は、締約国に対し、CDMの成果ベース資金という強みを認識し、CDMに対する各国の約束を更新するよう求めた。
ザンビアは、透明で、信頼でき、簡素化されたプロジェクト承認プロセスについて議論することで、CDMが求められる成果を達成できるよう、CDMの運用改革を続けることを提案した。世界銀行は、CDMは成果ベースの気候資金を効果的に提供しているとし、このメカニズムの保持を支えるため、近未来にCDMを利用するよう、締約国に求めた。 セネガルは、CDMの改革は途上国、特にアフリカの途上国にとり、極めて重要であると述べ、これまでのところアフリカの途上国はこのメカニズムから極めて少ない恩恵しか得ていないと指摘した。
Jeffery Spooner (ジャマイカ)とMarko Berglund (フィンランド)はこのコンタクトグループの共同議長を務める。
共同実施(JI)関係問題:CMP 10議長のPulgar-Vidalは、この項目(FCCC/KP/CMP/2014/4)を提起した。
JI監督委員会委員長のPiotr Dombrowicki (ポーランド)は、JIの下での活動が極めて深刻な低下をしていると報告し、JIのようなメカニズムでは、より野心的な緩和の達成が極めて重要であると指摘した。同委員長は、締約国に対し、JIを守るためリマ会議で決定をするよう求めた。
Yaw Osafo (ガーナ)とDimitar Nikov (フランス) がコンタクトグループの共同議長を務める。
遵守委員会の報告:遵守委員会委員長のRueanna Haynes (トリニダード・トバゴ)は、同委員会の会合間隙中の活動について最新情報を報告し、CMPはこの報告書(FCCC/KP/CMP/2014/2)に留意した。
適応基金:適応基金理事会(AFB)の報告:CMP 10議長のPulgar-Vidalは、この項目(FCCC/KP/CMP/2014/6)を提起した。
AFB議長のMamadou Honadia (ブルキナファソ)は、適応基金の活動の概要を説明し、この基金のため、適切で持続可能、予測可能な資金を動員するオプションについて、ガイダンスを提供してほしいと締約国に要請した。
ザンビアは、多数の国が自国の組織の信任プロセスに入っていると指摘し、このプロセスを簡素で、しかも確固としたものにするため、必要条件を再検討するよう求めた。ウルグアイは、この基金は適応のための資金として唯一の有効な基金であるとし、新しいメカニズムの影に隠されるべきでないと強調した。
Suzanty Sitorus (インドネシア)とAna Fornells de Frutos (スペイン) は、コンタクトグループの共同議長を務める。
組織上の問題:京都議定書ドーハ改定文書の批准状況:UNFCCC事務局長のChristiana Figueresは、ドーハ改定文書では19件の受諾書しか受けていないと指摘し、これを発効させるにはさらに125カ国の批准が必要であると指摘した。同事務局長は、改定文書の批准を担当するものに対し、プロセスを迅速に進めるよう求め、そうすれば、UNFCCCの下での唯一の法的拘束力のある制度が継続できると述べた。
ガイアナとパラオは、ドーハ改定文書を批准したと発表、近く、それそれの受諾書を提出すると述べた。
ボリビアはG-77/中国の立場で発言し、プレ2020年の緩和ギャップ解消との観点で、附属書B締約国がその約束を再検討し、これを引き上げるためあらゆる努力をすることを、同グループとして期待していると述べた。
CMP 10議長のPulgar-Vidalは非公式協議を行う。
京都議定書の約束の野心引き上げに関するハイレベル閣僚ラウンドテーブルの報告:CMP 10議長のPulgar-Vidalはこの項目(FCCC/KP/CMP/2014/3)を提起した。
ボリビアはG-77/中国の立場で発言し、中国、キューバ、南アフリカ、エジプト、インド、イラク、サウジアラビアと共に、第40回補助機関会合において開催されたハイレベルラウンドテーブルに関し、どのようにフォローするかを議論するためのコンタクトグループを提案した。
中国は、ラウンドテーブルでは野心引き上げの約束が無かったことを想起し、信頼を構築するには野心の引き上げが極めて重要であると強調した。
オーストラリア、ニュージーランド、EUは、現時点ではコンタクトグループ設置で合意する用意はないと述べた。
EUは、ドーハ改定文書の批准手続きを2015年の可能な限り早い時期に終わらせる予定であると述べた。
気候行動ネットワークはENGOsの立場で発言し、規則ベースの制度としての京都議定書の重要性を強調し、約束を後退すべきでないと強調した。CJN!はENGOsの立場で発言し、EUがまだドーハ改定文書を批准していないことを嘆いた。
CMP 10議長のPulgar-Vidalは今後の進め方に関し、非公式に協議する。
コンタクトグループ
COP/CMP:CDM関連問題:Marko Berglund (フィンランド)及びJeffery Spooner (ジャマイカ)が共同議長を務めるコンタクトグループの会合では、特に次の問題に焦点が当てられた:CDMの利用に関する締約国及び利害関係者の広範な参画;有用な緩和ツールとしてのCDMの分析;2020年の後のCDM継続;登録基準の標準化;自主的なキャンセルを可能にするCDMの強化。
ENGOsは、締約国に対し、CDMプロジェクトは未だに人権を十分尊重していないという事実について議論するよう求めた。BINGOsは、特に、法性及び手順の再検討を進め、標準化ベースライン作成努力を続け、認定プロセスを簡素化するよう求めた。共同議長は決定書案を作成する。
ADP項目3:資金:参加者は、ノンペーパー (ADP.2014.11.NonPaper)の資金のセクションを明確化し、意見交換を行うことを求め続けた、このノンペーパーについて、ニカラグアは他の多数の途上国と共に、「条約やこれまでの決定書からすると大きな期待はずれだ」として、これに反対した。インドネシアは、合意全体を通して、条約の原則遵守を確保する必要があると強調し、これには資金に関するセクション、実施に向けた協力及び支援のセクションを含めると述べた。
マラウィはLDCsの立場で発言し、「政府が政策面でシグナルを出すことを奨励する(encouraging policy signals by governments)」と言う文章は気候資金の提供に関するものではないとして嘆いた。ニュージーランドは、「正しい(right)」政策、さらには気候資金の効果的な流れの必要条件である、可能にする環境について説明した。ノルウェー、スイス、カナダ、米国は、多様な資金源を強調するよう提案した。
差異化に関する意見は多様であり、日本は、「行うことができる立場にある締約国全て(all parties in a position to do so)」に対し、資金の提供を推奨することを主唱した。インドと中国は、これに反対し、先進国及び条約の附属書IIに記載された諸国のみへの言及とするよう求めた。
ボリビアはG-77/中国の立場で発言し、条約の下での義務の実施におけるギャップに焦点を当て、支援の強化を求めた。コロンビアは、条約の下での先進国の指導的役割への言及を強調し、ブラジルと共に、この文章は資金の動員と途上国への支援とで混乱していると指摘した。
中国とインドは、「締約国は、変化する現実及び将来の発展及びニーズに動的に適応することができるような形で資金源を動員しこれを提供する(parties mobilize and provide financial resources in a manner which is capable of adapting dynamically to changing realities and future developments and needs)」と、示唆する文章の削除を求めた。
EUは、「進化する責任及び能力(evolving responsibilities and capabilities)」は途上国の繁栄度の高まりとGHG排出量の増加を反映するものだと明言し、一部の途上国は現在、一部のEU加盟国よりも繁栄していると指摘した。
韓国は、運用可能なガイドラインの重要性を強調し、これには次のものが含まれると述べた:適応と緩和に同等の重きを置いた、資金に関するバランスのとれた手法;官民両部門からの資金動員のための実際的手法;異なる金融機関同士のシナジー構築。
エジプトは、パラグアイと共に、適切で予測可能な資金は主に公的資金源からのものとすべきだと強調した。アルジェリアは、「適応のための適切で予測可能な資金(adequate and predictable funding for adaptation)」は追加的(additional)でもあるべきだと提案した。EUと日本は、資金を「適切で予測可能な(adequate and predictable)」ものと規定するのは問題であるとしたが、エクアドルはこれに反対した。
エジプトは、資金規模を明確にするよう求め、予測可能性を確保するための資金の量的目標を支持した。ノルウェー、EU、日本は、適応及び緩和目標に反映される野心と同程度の支援額目標を約束するという事前プロセスに反対し、EUは、これは「超えられない線(a red line)」であることを示唆した。コロンビアは、新しい合意に予測可能性を入れる必要があると強調した。
日本は、資金の動員の「規模を定期的に拡大(regularly scaled up)」するとの文章の削除を提案した。EUは、定期的な「規模拡大(upscaling)」の代わりに「更新(updating)」とすることを希望した。
南アフリカは、次の点を特定することを提案した:既存の資金メカニズム及びMRVシステムを新しい合意の中でどのように位置づけるか;気温上昇を「我々の目標(our goal)」以下で抑えるために必要な資源規模;だれがどのように貢献するか;そして資金源。
中国は、南ー南の協力は締約国の約束ではないと認めるよう求め、インド、アルジェリアと共に、資金の動員と供与は海外開発援助と「調整して(in coordination with)」ではなく、むしろ「追加的に(additional to)」強化するよう提案した。
パナマはCfRNの立場で発言し、林業及びREDD+のためのワルシャワ枠組への言及を含めるよう求めた。
適応:適応に関する午前中の会合で、締約国は、要素に関する最新のノンペーパー(ADP.2014.11.NonPaper)に関する意見交換を続けた。
適応の長期的世界的な側面に関し、オーストラリアとニュージーランドは、緩和野心、適応ニーズ、世界の気温目標、そして資金を関係づけることを支持せず、ニュージーランドは、適応に関する世界目標に反対した。ツバルLDCsの立場で発言し、長期目標を支持し、適応行動は緩和や世界の気温上昇限度に依存すると指摘した。
LMDCsの立場で発言したサウジアラビア、そしてアルゼンチンは、適応とMOIを結び付ける必要があると強調した。ガーナはアフリカングループの立場で発言し、適応目標の大きさは量的質的の両方であるべきだと述べた。イランは、技術移転への言及を要請した。米国は、「不偏的で個別の約束(universal individual commitments)」というのは、各締約国は自国の計画策定プロセスに盛り込むべき強化した適応行動をとることを意味すると明言した。
約束及び貢献分に関し、LDCsは、「約束(commitments)」が良いのか、それとも「貢献分(contributions)」が良いのか確かなことは言えないと述べた。LMDCsは、「約束(commitments)」と「行動(actions)」という用語を希望し、南アフリカ及びその他のものと共に、差異化の必要性を強調した。オーストラリアとニュージーランドは、「二またに分ける(bifurcated)」方式に反対した。
インドは、貢献分の決定は国家主導であるべきだと強調した。ナウルはAOSISの立場で発言し、約束通知方法としての国別報告書及び隔年更新報告書への言及を支持し、既存の報告方式の上に構築する必要があると強調した。チリはAILACの立場で発言し、既存の報告媒体はどの国にも負担とならず、南北及び南ー南の協力も推進するとして、これを希望した。
モニタリングと評価に関し、LDCsは、適応のニーズに合わせた支援レベルを確保するMRVメカニズムを希望した。LMDCsと南アフリカは、途上国に追加負担をかけることに警告した。
情報、知識、学習事項の交換に関し、中国とイランは、適応の実施における知識のギャップを強調した。
制度アレンジに関し、LDCsは、次のものの設置を提案した:能力不足のものが最善の適応技術にアクセスできるようにする情報交換の場;国際的な適応専門家の名簿;そして東チモールと共に地域適応センターの設置を提案した。
損失と被害に関し、AOSIS、LDCs、AILAC、アフリカングループ、その他は、損失と被害に関するワルシャワ決定書のいかなる再解釈にも反対したが、オーストラリアはこれらの反対意見に反対した。
LDCsは、気候変動による移動調整ユニット、及び補償体制を含める発生遅延現象対応メカニズムを提案した。LMDCsは、執行委員会の成果が出ていない中での損失と被害の議論は時期尚早だと述べた。
午後、非公式協議が開催された。
緩和:ADP共同議長のKishan Kumarsinghを議長とする午前中のADPコンタクトグループ会合において、締約国は、意見や提案を交わし、要素に関するノンペーパー(ADP.2014.11.NonPaper)の緩和セクションにおける明確化を求めた。
ケニアはアフリカングループの立場で発言し、全体として、衡平性やCBDR、先進国の緩和義務、及び特定の国及び地域の開発優先性への言及が欠けていると嘆いた。
長期的及び世界的な側面に関し、ナウルはAOSISの立場で発言し、このセクションにおける要素を科学に基づき定期的にレビューすることを提案し、中国と共に、1.5℃目標と2℃目標への言及を提案した。サウジアラビアは、例えばカンクンでの用語など、合意済みの用語の使用を提案し、特に持続可能な開発と途上国の脆弱性への言及を盛り込むことを提案した。中国は、緩和、適応、MOIの集約的側面同士の結び付きを反映させるよう求めた。
緩和貢献または約束に関し、サウジアラビアは、サブセクションの題目に「行動(actions)」を含めるべきだと述べた。中国は、先進国による強化された緩和行動と途上国による強化された緩和行動を差異化するようにサブセクションの構成を変えることを提案した。AILACの立場で発言したチリなどは、「後退なし(no backsliding)」の原則を支持した。
ノルウェーは、算定及び周期性要素を緩和のセクションの一部にすべきだと述べた。締約国は、特に次の問題も議論した:「主要経済国(major economies)」及び「行うことができる立場にある国(countries in a position to do so)」への言及;同心円方式の差異化;途上国による約束そして/または貢献分の規模拡大を求める文章とするかどうか;対応措置の法性。
強化された行動のためのダーバン・プラットフォームの推進:午後、ADPコンタクトグループは、決定書(ADP.2014.12.DraftText)に関する意見や提案の交換を続け、スクリーンに示された文章の交渉を開始するかどうか議論した。
ADPの作業完了に関し、インドは、「可能な限り早期に(as early as possible)」を外すことを提案した。ブラジルは、付随するCOP 21の後の決定書案への言及追加を提案した。ケニアは、今の段階での付随決定書に関するいかなる表現にも反対した。
オーストラリアは、緩和と適応の政治的な等価達成に関係する表現の削除を提案した。インドは、その代わりに「完全な法的等価(full legal parity)」への言及を提案した。ブラジルは、「緩和、適応、MOIに関する運用条項の等価(parity between the operational provisions regarding mitigation, adaptation and MOI)」を提案した。
インドネシアは、適応と緩和は同等の扱いを受け、資源を得るべきと強調すると同時に、「政治的等価(political parity)」に関する共通の理解を求めた。米国は、「等価(parity)」はあいまいであるとし、「適応の重要性を強調する(underscoring the importance of adaptation)」を提案した。
既存の行動及び約束の実施実証に関する文章について、オーストラリアは、これは序文で扱うべきだと提案した。ブラジルは、ドーハ改定文書及び年間1千億米ドル目標への言及を追加するよう提案した。
ノルウェーは、決定書においては、緩和と適応の政治的等価、既存の行動及び約束の実施に言及するパラグラフは必ずしも必要でないと述べた。
中国は、特に次の文章を提案した:2015年合意の交渉文書の中では、緩和、適応、MOI、及び行動と支援の透明性の要素を、バランスの取れた包括的な形で扱うことを達成すると決定する。同代表は、2015年合意の採択には、条約とその京都議定書及びBAPに則った合意成果における既存の約束及び行動、特に先進締約国の約束及び行動の全面的かつ効果的な実施が不可欠であると強調するよう求めた。
スイスは、アフリカングループの立場で発言したスーダンの提案に言及し、現時点で、新しい合意の詳細な構成を決めることへの躊躇を表明した。
米国は、決定書1/CP.17 (ADP設置)に規定する題目別分野リストの開放性を指摘し、2015年合意においてこれらの題目が扱われるとの確証を提供するのに役立つのなら、これらは「作業の観点(aspects of work)」であると述べた。
米国は、条約17条(議定書)への言及を追加するとのロシアの要求に対し、これは議定書という一つの方式のみに適用されるものだが、ダーバン・プラットフォームは作成中の制度に関していくつかの可能性を認めていると指摘した。
議事進行面の問題に関し、南アフリカ、エジプト、ナイジェリア、キューバ、中国などの締約国数カ国は、特に締約国の提案が理解できるようにし、途上国も平等に参加できるようにするため、スクリーンに文章を示し、締約国の特定の提案をこれに反映させるよう求めた。米国は、「交渉での主な問題点」を明らかにするため、より一般的な文章の読み上げを続けることを希望した。ツバルは、今後の進め方について合意を得るため議長の友人グループを設置するよう提案し、締約国もこれに同意した。このグループは夕方にも会合を開いた。
廊下にて
水曜日、参加者は、将来合意の多様な要素に関するADPコンタクトグループ会合、及びSBIとSBSTAの下での多数の会合での議論に参加した。多くの参加者は、議長が時間通りに会議を終了し、締約国間で協議するよう皆を送りだすというコンタクトグループや非公式協議の運営での「新しい」パターンに注意を向け続けている。
しかし締約国間の相互信頼が無いという感覚が、このような楽観主義に影を落としている。多数の議題では、明らかに各国の立場の違いや意見対立点があり、多数の参加者はADPでの進展の遅さに対する懸念を表明、廊下には焦燥感の高まりがみられる。
資金に関するグループでは、「適切」や「予測可能」という形容詞は問題があるとの意見を表明した締約国に対し、「不適切で予測可能な資金は、どのように気候行動を強化できるのか」説明してほしいと挑戦する声があがった。一人の長年の参加者は、多数のものと同じ考えを口にした:「我々の立場は良く知っている;それぞれの立場正当化という交渉モードを乗り越え、橋をかける方向へ移るべき時だ」。
午後のADPの会合で、スクリーン上の決定書案で議論することに抵抗した一部の締約国は、スペイン語での非公式交渉継続という提案で逆襲された。一人の参加者は、「締約国は信用と信頼を築く必要がある、リマで義務付けられているINDCs決定書での合意達成だけではなく、パリ会議に向けた進展を図る必要がある」と苦情を述べた。
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