Daily report for 11 November 2013
午前中、ワルシャワ気候変動会議の開会式が行われ、続いてCOP 19の開会プレナリーが開催された。午後と夕方には、CMP 9、SBI 39、SBSTA 39の開会プレナリーが開催された。
開会セレモニー
COP 18/CMP 8議長でカタールのAbdullah bin Hamad Al-Attiyahは、カタール、ドーハでの気候ゲートウェイ及びドーハ会議での進展に焦点を当てた。
ポーランドの環境大臣、Marcin Korolecは、「この惑星を治す構成要素に寄与するよう各締約国に」求め、このCOP 19が、気候変動への対応に向け確固とした礎を築く場になることを希望すると表明した。
UNFCCC事務局長のChristiana Figueresは、オリンピックのモットーである「より早く、より高く、より強く」を想起し、ワルシャワの国立競技場で何がおきるかは「ゲームではない、全てのものが勝つか負けるかだ」と強調した。
ワルシャワ市長のHanna Gronkiewicz-Waltzは、参加者を歓迎し、同市における水の管理、交通、エネルギーでの持続可能な活動に焦点を当てた。
IPCC議長のRajendra Pachauriは、気候系における前例のない変化を報告し、温室効果ガス (GHG)の排出量は2015年までにピークに達する必要があり、再生可能エネルギーの割合を拡大する必要があると強調した。
COPプレナリー
組織上の問題:ポーランドの環境大臣Marcin Korolecは、満場の拍手をもってCOP 19/CMP 9の議長に選出された。
締約国は、手順規則草案(FCCC/CP/1996/2)のうち投票に関する規則42項以外の規則を適用することで合意した。
議題書(FCCC/CP/2013/1)に関し、COP議長のKorolecは、UNFCCCプロセスの意思決定に関し提案されている新しい項目は手順規則の項目や条約7条と18条の改定に関するパプアニューギニア及びメキシコの提案する項目とは明確に異なると強調した。さらに同議長は、新しい項目に関する議論は前向きなものであり、これを含めることで結果に予断が加えられるわけではないことを保証した。
COPは、4.2条(a)項及び(b)項の適切性第2回レビューに関する議題項目を保留した上で、提案された議題書を採択した。パプアニューギニアは、「人類にとり最大のリスクの一つ」に対処するには透明かつ効果のある意思決定が必要だと強調した。
COP議長のKorolecは、役員の選出に関する協議が行われると指摘した。締約国は、オブザーバー組織の認証(FCCC/CP/2013/2)で合意した。
開会ステートメント:フィジーはG-77/中国の立場で発言し、フィリピン、ベトナム、パラオに「最大規模の災害をもたらした」台風 ハイエン(30号)の影響に焦点を当て、気候変動の責任が最も小さい諸国が、最も大きな影響を受けていると強調した。同代表は、優先策を指摘し、次の点に注目した:これまでの会議の成果の実施;資金;レビュー;損失と被害;技術;対応措置。同代表は、資金は気候変動に取り組む全ての野心的行動の基礎をなすと強調した。
欧州連合(EU)は、特に、損失と被害のメカニズム、実施議題、公平で野心的なポスト2020年体制に向けた努力の進展を求めた。オーストラリアはアンブレラグループの立場で発言し、COP 19は最近の達成事項を「固める(cement)」必要があるとし、UNFCCCの意思決定手順では自信を持つことが重要だと強調した。
スイスは環境十全性グループ (EIG)の立場で発言し、緩和プレッジの実施と強化、GCFの運用開始と資金強化、市場メカニズムの各単位に関する共通の算定規則策定で、気候体制を強化すべきと指摘した。同代表は、台風ハイエン(30号)はこの条約の作業が必須であることを「明確に思い起こさせる(stark reminder)」と述べた。
フィリピンは、台風ハイエン(30号)の被害の後、各国が表明した連帯感に感謝し、ドーハ会議でも台風ボーファ(2012年の24号)の後に緊急行動の申し出があったことを想起した。同代表は、ハイエン(30号)によるフィリピンでの「途方もない惨事(colossal devastation)」に対する遺憾の意を表明し、気候変動という現実を否定するものに対し、「象牙の塔(their ivory towers)」から降りる(現実に立ち返るー訳注)よう求めた。同代表は、世界は新しい時代に入っていると強調し、「先進国の最も野心的な排出削減でさえ十分ではない」と述べた。同代表は、世界の団結が必要だと強調し、実施方法が重要であり、損失と被害に対応する必要があると指摘した。
ナウルは小島嶼諸国連語(AOSIS)の立場で発言し、前回の会合がハリケーン・サンディーを背景に行われたことを想起し、ハイエン(30号)の災害を見ると「それぞれが約束したことをはたしてきた(we have lived up to the commitments we made to each other)」と主張するのは難しいと述べた。同代表は、1.5°Cを大きく下回る範囲で地球の温暖化を抑制する必要があるとし、2013-15年レビューを(人類の)生存を確保する機会として利用すべきと強調した。スワジランドはアフリカグループの立場で発言し、損失と被害は適応措置の枠を超えていると強調し、野心的な目標と途上国への適切な支援を求めた。ネパールは後進途上国(LDCs)の立場で発言し、COP 19は「バリ行動計画で成し遂げられなかった作業(the unfinished business under the Bali Action Plan)」を行う機会だと強調し、特に資金に関する作業計画の採択及びADPの作業計画採択を求めた。
パプアニューギニアは熱帯雨林諸国連合の立場で発言し、成果ベースの資金に関する簡易法性規則、官民混合の資金源、明確なMRVガイドラインなど、REDD+での進展を求めた。中国は、ブラジル、南アフリカ、インド、中国 (BASIC)の立場で発言し、ADPの下での作業の必要条件を構築するにはこれまでの約束の実施進展が極めて重要(paramount)であると述べた。同代表は、2020年までに毎年1千億米ドルを供与するための明確なロードマップを求めた。サウジアラビアはアラブグループの立場で発言し、次の点を強調した:先進国による緩和約束と途上国の緩和約束との差異化継続の必要性;途上国の行動に対する支援、これには2013-2020年の期間においても早期開始資金期間の資金供与を下まわらない程度の資金供与を行うことなどを含める。
パナマは中米統合機構(SICA)の立場で発言し、全ての締約国による野心的な約束の必要性を強調し、損失と被害はワルシャワ会議成功の「基本的な必要条件(a fundamental requisite)」だと指摘した。チリは独立中南米カリビアン諸国連合(AILAC)の立場で発言し、次の項目での進展を求めた:資金;多様な手法枠組(FVA);適応;技術;透明性、信用、行動支援。ドミニカ共和国は、前向きな行動のためのカルタヘナ対話(CARTAGENA DIALOGUE FOR PROGRESSIVE ACTION)の立場で発言し、2013年10月、各地域及び交渉グループを横断する先進国及び開発途上国34か国が参加した会議において、Quisqueyaプラットフォームが開始されたと発表した。
ニカラグアは有志途上国(LMDC)の立場で発言し、次の点を求めた:2014年における附属書I諸国の緩和目標の「無条件(unconditional)」引き上げ; GCFの急速かつ実質的な資本強化;損失被害メカニズムの運用開始;技術メカニズムの最終決定、これには知的財産権(IPRs)への対処も含める。タジキスタンは内陸山岳開発途上国の立場で発言し、適応に関するGCFへのアクセス公平化を強調し、先進国の努力のみでは気候変動を止めるには十分でないと強調した。キューバは、米州ボリバル同盟(ALBA)の立場で発言し、資金に関する決定を実施する必要があり、共通するが差異のある責任の原則(CBDR)、及び先進国の指導的役割を再確認する必要があると強調した。
ビジネス・産業グループは、投資と発明は強力な制度に依存し、さらに投資やIPRsの保護によっても異なると強調した。環境NGOsは、締約国が勇気ある行動をとり、企業の利益より人々の利益を優先するよう求め、COP 19の交渉は地球規模の排出収支(global emissions budget)に関する交渉であり、締約国は歴史責任に基づく公平な負担で合意すべきだと強調した。先住民グループは次の点を求めた:全てのUNFCCCプロセスにおける先住民の完全かつ有効な参加;先住民に関連する具体的な意思決定;先住民の権利の尊重。
CMPプレナリー
組織上の問題:議題書(FCCC/KP/CMP/2013/1)に関し、フィジーはG-77/中国の立場で発言し、ハイレベル閣僚ラウンドテーブルにおいて、第2約束期間での定量的な排出制限及び削減約束について再度議論する、法性及びアレンジに関する新しい議題項目を提案した。EUはオーストラリアの支持を得て、これに反対し、野心メカニズムに関するドーハでの関連決定書において、この問題に関する十分な指針が提供されていると強調した。G-77/中国は、この提案に関する共通意見が欠けていると指摘し、この問題は議題項目中のその他の問題の項目で議論できると強調した。
締約国は、本来の提案通りの議題書を採択し、作業構成書 (FCCC/KP/CMP/2013/1)も改定することなく合意した。CMP議長のKorolecは、役員選出に関する協議が開催されると報告した。
開会ステートメント:G-77/中国は、次の点を求めた:全締約国による議定書ドーハ改定案の速やかな批准;環境十全性を強化し、「抜け穴が作られる(creating loopholes)」のを防ぐため、SBSTAで行われている作業;CMP 8で開始された野心メカニズムの下での附属書I締約国による野心引上げ。
EUは、ドーハ合意の発効には議定書締約国の4分の3が批准する必要があるが、3か国しか批准していないと指摘し、EUの批准約束を強調した。オーストラリアはアンブレラグループの立場で発言し、最近の達成事項を取りまとめ、第2約束期間に関する規則を最終決定する必要があると強調した。リヒテンシュタインはEIGの立場で発言し、ドーハ合意に対する満足の意を表明した。
ナウルはAOSISの立場で、ネパールはLDCsの立場で、スワジランドはアフリカグループの立場で、ニカラグアはLMDCの立場で、コロンビアはAILACの立場で発言し、先進締約国による野心レベルの引き上げとドーハ改定案の速やかな批准を求めた。さらにLDCsは、第2約束期間の約束を行っていない附属書I締約国に対し、野心レベルの引き上げを求めた。中国はBASICの立場で発言し、先進締約国に対し、2014年中に排出目標を再検討し、大幅に引き上げるよう求め、そのような約束を行っていない締約国に対し、同じ時間枠内に野心レベルを引き上げるよう求めた。
LMDCは、プレ2020年の野心引上げが強力なポスト2020年体制のカギであると強調した。サウジアラビアはLEAGUE OF ARAB STATES(アラブ連盟)の立場で発言し、気候変動の緩和における先進国の歴史責任を強調した。エクアドルはALBAの立場で発言し、気候変動への対応には世界的な努力が必要であるとし、開発パラダイムの変革を求めた。
CLIMATE JUSTICE NOW!は、全ての附属書I締約国に対し、目標を直ちにレビューして目標を引き上げ、ドーハ合意を批准するよう求めた。 CLIMATE ACTION NETWORK (CAN、気候行動ネットワーク)は、各国に対し、野心的な目標を携えて国連事務総長による2014年気候変動サミットに出席するよう求めた。INDIGENOUS CAUCUS(先住民会議)は、先住民の全面的参加を保障することで、先住民への公平性を実現するよう求めた。YOUNGOsは、現役世代は将来世代のために世界の大気を委ねられていると強調し、新しい合意に世代間の公平性や損失及び被害を含めるよう求めた。
SBIプレナリー
組織上の問題:SBI議長のTomasz Chruszczow (ポーランド)は、議論の合理化と作業効率の向上が必要であると強調した。締約国は、非附属書I諸国国別報告書の情報に関する議題項目を保留した上で、議題書(FCCC/SBI/2013/11)を採択した。
開会ステートメント:フィジーはG-77/中国の立場で発言し、適応及び損失と被害に関するメカニズムの運用開始が優先すると強調した。ナウルはAOSISの立場で発言し、損失と被害は適応や緩和とは異なると繰り返した。パナマは SICAの立場で発言し、適応、技術、資金の分野では、他の組織や制度とリンクする損失及び被害のメカニズムが重要だと強調した。ネパールはLDCsの立場で発言し、後進途上国基金(LDCF)及びGCFによる適応など、先進国からの強力な資金約束を求めた。
オーストラリアはアンブレラグループの立場で発言し、特に次の点に注目した:国際的な協議と分析 (ICA)、NAMAs、先進国の目標の更なる明確化。EUは、AR5の IPCC WGI報告書に焦点を当て、レビューの進展を求めた。メキシコは EIGの立場で発言し、次の必要性を強調した: NAMAsの多様性に対する理解を高める;REDD+の制度アレンジに関する合意;既存の施設に基づく、損失と被害の制度アレンジの設計。スワジランドはアフリカグループの立場で発言し、次の点を求めた:専門家諮問グループ(CGE)の意思決定権限の強化;森林部門での緩和行動;保障、復興、保険を検討する損失と被害の制度アレンジ。パプアニューギニアは熱帯雨林諸国連合の立場で発言し、REDD+の実施では、森林での行動への資金協力について、SBI/SBSTAの合同プロセスが重要であると強調した。
タジキスタンは内陸山岳途上国の立場で発言し、次のCOPの前に事前会合を追加するよう提案し、全ての開発途上国にとり、NAPsが優先すると指摘した。ボリビアはALBAの立場で発言し、森林にも適応の機能があると指摘し、適応資金面に注目した。
CANは、損失と被害では「逆戻り(U-turn)」はすべきでないと述べ、問題は気候の正義であると強調し、人権と人間の尊厳の保護を求めた。CLIMATE JUSTICE NOW!は、適応の枠を超え、貨幣価値では測れないような損失と被害のメカニズムを求めた。
損失と被害: SBI議長のChruszczowは、損失と被害に関するEUとG-77/中国の提出文書に留意し、締約国に対し、非公式及び二国間の協議に参加して文章案を提出するよう推奨した。
ボリビアはG-77/中国の立場で発言し、損失と被害に関する議論は意味のあるものにすべきと強調し、追加資源の必要性を強調した。ナウルはAOSISの立場で、東チモールはLDCsの立場で、タンザニアはアフリカングループの立場で発言し、損失と被害に関するメカニズムの設置により、ドーハのマンデートを達成するよう求めた。エジプトは、損失と被害のリンクを強調し、次の点を求めた:開発途上国のニーズを特定;損失と被害メカニズムへの資金供与;早期警戒システムへの配慮。この問題はコンタクトグループで検討する。
他の議題項目:下記の議題項目及び小項目は短時間審議され、コンタクトグループまたは非公式協議での議論に回された。
- 附属書I国別報告書;
- 非附属書I国別報告書、これにはCGE、資金援助及び技術支援を含める;
- 開発途上国の森林部門の緩和行動に対する支援の調整、これには制度アレンジも含める;
- 技術、これにはTEC及びCTCNの合同年次報告書、CTCN及びその諮問理事会の法性及び手順に関する報告書、技術移転に関するポズナニ戦略計画を含める;
- 対応措置、これにはフォーラム及び作業計画、議定書3.14条関連問題、決定書1/CP.10の実施進展を含める
- 2013–2015年レビュー;
- COPが認めた特殊事情を抱える附属書I締約国;
- 一般の参加に関する条約6条の下での第2回協議;
- 性差別、 気候変動、UNFCCC;
- 議定書8条に基づく、第1約束期間での専門家レビュープロセスの終了;
- NAMAs、これにはICAの下での技術専門家チームの構成、法性、手順、そしてNAMAsの多様性に対する更なる理解のための作業計画を含める;
- 資金、これには適応基金ならびに資金に関する他の問題を含める;
- 条約及び議定書の下でのキャパシティビルディング;
- 議定書メカニズム及び関連する小項目の問題;
- NAPs;
- 適応委員会報告書;
- LDCs;
- 事務管理上、資金上、制度上の問題、これには2014-2015年のプログラム予算も含める。
さらにSBIは、附属書I締約国の1990-2011年国家GHGインベントリデータに留意し、国際取引ログ管理者報告書にも留意した。
SBI議長のChruszczowは、「特別な事情(extraordinary circumstance)」に注目し、CDM執行理事会の決定に対する上訴のための手順、メカニズム、制度アレンジに関する項目、そして京都議定書の下で設立された構成機関に勤める個人の免責及び特権に関する項目の検討をSBI 40まで延期するよう提案し、締約国もこれに同意した。サウジアラビアは、これはSBIでの将来の裁定の前例にはならないと強調した。
SBSTAプレナリー
組織上の問題:議題書(FCCC/SBSTA/2013/4)に関し、SBSTA議長のRichard Muyungi (タンザニア)は、議定書の手法論問題に関する議題項目の下に、ドーハ改定案3.7条terセクションGの文章明確化という新しい小項目を入れるよう提案した。締約国はこれに同意し、議題書を採択、作業構成書で合意した。さらにSBSTAは、オープニングステートメントにおいて、締約国がこれらを事務局に提出し、オンラインで掲載すると合意した。
農業:SBSTA議長のMuyungiは、この問題を議論するコンタクトグループ設置を提案した。フィジーはG-77/中国の立場で発言し、ブラジル、エジプト、インド、アルジェリア、アルゼンチン、その他の支持を受けて、グループ設置に反対し、これまでそのような合意がなされたことはないと説明した。米国、EU、スイス、カナダ、ニュージーランド、オーストラリアは、この問題を議論する意思があると表明し、コンタクトグループ設置を支持した。SBSTA議長のMuyungiは、締約国と非公式に協議し、SBSTAに報告することとなった。農業部門に関するワークショップは予定通り開催される。
バンカー燃料:国際航空輸送及び海上輸送に用いられる燃料からの排出量に関し、国際民間航空機関(ICAO)及び国際海事機関(IMO)は、関連作業について報告した。(FCCC/SBSTA/2013/MISC.20)
キューバは、アルジェリア、アルゼンチン、ブラジル、中国、コンゴ民主共和国、エクアドル、エジプト、インド、マレーシア、ニカラグア、フィリピン、サウジアラビア、ベネズエラを代表して発言し、ユニラテラルなものも含め、気候変動との戦いで行われた措置は恣意的なあるいは不当な差別を行う手段、または形を変えた国際貿易の制限を成すものであってはならないと述べた。中国は、ICAOによるCBDRの「再度の確約(reaffirmation)」を歓迎すると述べ、IMOもCBDRを含めたUNFCCCの原則を認めていると発言した。 韓国は、航空輸送に対するユニラテラルな手法への懸念を表明し、船舶の排出量はIMOで議論されるべきだと述べた。
日本は、国際民間輸送に関するシカゴ条約の非差別原則はCBDRと矛盾すると強調し、航空輸送部門では前者が指針となるべきだと述べた。同代表は、船舶の登録の複雑性を理由に、海上輸送でもCBDRは適切でないと述べた。シンガポールは、パナマの支持を受け、ICAOとIMOはそれぞれの部門において排出量に対処する「最も的確な(most competent)」組織であると述べた。SBSTAは非公式に協議する。
その他の議題項目:次の議題項目及び小項目は短時間の議論を受け、コンタクトグループもしくは非公式協議に回された:
- ナイロビ作業計画;
- 適応委員会報告書;
- REDD+の手法論ガイダンス;
- 開発途上国の森林部門における緩和行動に対する支援協力;
- 技術、これには次のものを含める:TEC 及びCTCNの合同年次報告書、CTCNの法性及び手順に関する報告書、非附属書Iの技術的ニーズに関する第3回統合報告書;
- 研究及び体系的観測;
- 対応措置、これにはフォーラム及び作業計画、議定書2.3条関連問題を含める;
- 条約の下での手法論問題及び小項目;
- 京都議定書の下での手法論問題及び小項目;
- 市場メカニズム及び非市場メカニズム、これにはFVA、非市場ベース手法、新しい市場メカニズム(NMM)を含める;
- 2013-2015年レビュー;
- 先進国の定量化された排出削減目標に関する作業計画。
その他の問題:SBSTAは、SBSTAの下で、2015年合意に関する国内の協議の指針とすべき歴史責任に関する基準手法のIPCCでの作成について議論するというブラジルの提案を検討した。米国は、EU、オーストラリア、スイス、カナダ、ニュージーランド、ノルウェー、イスラエルの支持を受け、この問題の審議に反対したが、ベネズエラ、インド、キューバ、中国、ボリビア、サウジアラビアはこれを支持した。SBSTA議長の Muyungiは、締約国と協議し、SBSTAプレナリーに報告すると述べた。
廊下にて
参加者は、月曜日の午前中、COP議題書の採択がスムーズに済み、6月のSBI会合中断の幽霊が「除霊された(were exorcized)」と確認でき、安心の吐息をついていた。噂では、UNFCCCプロセスの意思決定に関する新しい議題項目を含めるかどうかについて、開会式の何分か前にようやく合意に至ったとのことで、かなり危ういところであった。しかし一部のものは、オープニングステートメントに2時間も費やしたことで、盛りだくさんの議題書のスムーズな採択にケチがついたとして嘆いた。この結果、夕方のSBSTAでのオープニングステートメント発表を行う時間がなくなってしまった。
議題書の採択では劇的なことは起こらなかったが、フィリピン、ベトナム、その他の地域諸国における台風 ハイエン(30号)の大災害について、多くのものが発言し、COPの開会プレナリーは、かなり感情的な高まりを見せた。フィリピン出身の気候変動コミッショナーNadrev Sañoがパワフルなスピーチをし、フィリピンの人々との団結を呼びかけ、COPが意味のある成果を上げ、真に野心的な気候行動を執るまで、自主的に断食すると発表、多くの者の目に涙を誘った。
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